遺産相続・遺言作成・不動産登記・成年後見など 初回無料相談受付中!

役員変更登記・会社の機関設計

1.役員とは?

会社法上、役員とは取締役・監査役・会計参与・執行役を指しますが(会社法329条)、他にも会社の機関として会計監査人や委員会設置会社における各種委員などがあります。
一般的に、役員というと社長・専務・常務・会長などをイメージされる方が多いとは思いますが、これらは会社の内部的な役付けとしての意味合いしかなく、会社法上の役員として定められているものではありません。

2.取締役・代表取締役・取締役会について

取締役は、株式会社には必ず1人以上を置かなければならず、原則会社を代表し、その職務を執行します。取締役を複数置いた場合でも、各取締役に会社代表権があります。
原則、取締役は各自会社を代表する権限がありますが、取締役が複数いる場合に、代表取締役を定めた場合は、代表取締役のみが会社を代表する権限を有します。
また、取締役会を設置する場合(取締役会設置会社)は、取締役は3人以上置かなければならず、取締役会の決議によって取締役の中から代表取締役を定めなければなりません。さらに、別途、監査役も置かなければなりません。
取締役会を設置しない場合(取締役会非設置会社)は、原則通り取締役は1名以上置けば足り、別途代表取締役を定める必要はありません。代表取締役を定める場合、その選任方法は、➀定款において定める or ②定款の規定により取締役の互選(多数決)で定める or ③株主総会で定める、の3種類の方法によって取締役の中から定めることができます。

取締役の任期は、原則、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までですが、すべての株式に譲渡制限規定(株式を譲渡するには会社の承認を得なければならない などの規定)がある会社の場合、定款で定めることにより任期を2年から最長10年まで伸長することができます。逆に任期を定款に定めることによって or 株主総会決議により2年より短縮することも可能です。
*ちなみにほとんどの株式会社が譲渡制限規定を設けています。

取締役も代表取締役も再任は可能です。

有限会社(現在は特例有限会社といいます)には、取締役の任期の規定は会社法上定められていませんので、特に任期という概念はありません。

3.監査役・監査役会について

監査役は、原則、設置が強制されているものではなく定款の定めにより設置できる任意の機関ですが、取締役会や会計監査人を設置した場合などは、設置が強制されます。監査役は、会社経営の業務監査および会計監査によって、違法または著しく不当な職務執行行為がないかどうかを調べ、それがあれば阻止・是正するのが職務です。
また、監査役会を設置する場合(監査役会設置会社)は、3人以上置かなければならず、その半数以上が社外監査役であることが必要です。さらに常勤監査役も1人以上置かなければなりません。

*社外監査役とは?
過去に当該株式会社及び子会社の取締役・執行役・会計参与(会計参与が法人の場合の社員含む)・使用人となったことがない監査役のことです。(この社外監査役の要件は、平成26年に改正され6月27日に公布され、施行日は「交付の日から起算して1年6か月を超えない範囲内において政令で定める日」とされています。)

*常勤監査役とは?
常勤監査役とは、他に常勤の仕事がなく、会社の営業時間中原則としてその会社の監査役の職務に専念する者です。そのため常勤監査役は、一般的には2社以上の常勤監査役を兼務することはできません。

すべての株式に譲渡制限規定がある会社で、さらに監査役会・会計監査人を設置していない会社においては、定款で定めることによって監査役の権限を会計監査に限定することもできます。

監査役の任期は、原則、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までですが、すべての株式に譲渡制限規定がある会社の場合、定款に定めることにより10年まで伸長することができます。
また、取締役と異なり、会社法上、監査役には任期短縮に関する規定はありませんので、任期を短縮することはできません。任期を短縮できない趣旨としては、監査役の地位を確保し、適正な監査を行うため、ある程度の期間継続して取締役の職務執行等を監査する必要があるためだと考えられます。

4.取締役・監査役の任期の伸長・短縮のメリット・デメリット

取締役も監査役も任期満了ごとに変更の登記をしなければなりません。取締役の任期は原則2年、監査役は原則4年であるため、原則通りだと最低でも2年ごとに必ず取締役の変更登記(選任・退任)、最低でも4年ごとに必ず監査役の変更登記をしなければなりません。これは、再任された場合でも同様です。そして変更登記を怠ると過料に処せられます。
取締役・監査役の変更登記をする際には、登録免許税がかかります(3万円、資本金1億円以下なら1万円)し、その度にその書類を作成したり、登記を司法書士に依頼しなければなりません。
つまり、取締役全員(監査役全員)が再任したことにより、取締役(監査役)のメンツに実質変更がないような場合でも、2年ごとに経費がかかりますし、事務処理の必要性も出てきます。この点、任期を伸長しておけば、仮に10年まで伸長した場合、10年間は取締役(監査役)の変更登記をしなくてもよいことになります。これが、取締役(監査役)の任期を伸長するメリットです。
逆に、任期が長い場合に、ウマの合わない取締役(監査役)がいる場合や、取締役・監査役間の対立や方向性の違いなどから、その取締役(監査役)を外したいと思っても、任期が大分残っている場合は、その取締役(監査役)が自ら辞任するか、その取締役(監査役)を解任するしかありません。解任の場合、解任に正当な理由がないと残りの任期分の報酬を損害賠償として請求される恐れがあります。 この点が、任期を伸長するデメリットと言えます。

任期を短縮するメリットとしては、仮に任期を1年とした場合、1年ごとに職務執行の適正性をみることができます。適正がない場合は1年で任期満了し、再任しなければいいので、取締役自身の意識としてもより緊張感をもって職務に当たることができると思われます。また、解任による損害賠償のリスクも避けられます。

これらのメリット・デメリットを踏まえると、株主や発起人が取締役や監査役になる場合は、任期を10年に伸長しても構わないと思いますが、それら以外の者が取締役や監査役になる場合は、あまりイタズラに任期を伸長しない方が無難だと思われます。

 

*会社の機関設計・役員の変更などについては当事務所までお気軽にお問い合わせください。

夜間・土日祝でも対応いたしております。まずはお気軽にお電話ください。 TEL 06-6428-1560 受付時間 9:00~18:00

PAGETOP
Copyright © 司法書士村田事務所 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.