こんにちは、尼崎市の司法書士の村田です。

少し遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

当事務所の記事を「楽しみにしてるよ」とか「参考にしてるよ」と声をかけて頂くことも増えてきて非常に嬉しい限りです。
読んで頂いている方、誠にありがとうございます。
改めてこの場をお借りして御礼申し上げます。

さて今回は、あまり聞きなれないとは思いますが、「死後事務委任契約」に基づく死後の手続きについてお話をします。

昨年後半からかなり案件が立て込んでおり、中々更新できませんでしたので、久しぶりの更新になります。

死後事務委任契約とは、一言でいうと契約者(委任者)の方がお亡くなりになった後に、親族に代わって、必要な手続きを行うことです。
この点、遺言を残していた場合の遺言執行者と似ているような感じがしますが、遺言執行者は、遺言の内容通りに遺産(財産)の分配を行うことを目的としています。
この点、死後事務契約については、死後事務の受任者は、財産関係ではなく、その他の手続き関係について行います。

先日、私が死後事務契約を締結していた方がお亡くなりになったので、死後事務契約に基づき、手続きを行いました。
ここで、私がどのような手続きを行ったかというと・・・
・警察の現場検証の立会い(お一人の時に亡くなったので)
・お通夜・葬儀の手配
・親族への連絡
・死亡届
・未払い医療費の支払い
・自宅の電気・水道・ガスの閉栓手続き、最終料金の振込みなど
・ガス警報器撤去の立会い
・福祉器具撤去の立会い・未払い料金の支払い
・NHKの解約手続き
・電話の解約手続き・最終料金の振り込みなど
・後期高齢者医療保険の保険証の返納・葬祭費の請求手続き
・介護保険の保険証・負担割合証の返納・介護保険の資格喪失届・徴収中止手続き
・年金受給者死亡届
・印鑑カードの返納
・個人番号通知カードの返納
・固定資産税・都市計画税の振替手続きの中止・未納税金の支払い
・自宅冷蔵庫内の片づけ
・自宅内の動産撤去の手配
・永代供養の手配
・などなど・・・
このように死後にしなければならないことは数多くあります。

この方は、お子さんもなく配偶者には先立たれており、独居で暮らしていました。
兄弟はいるものの、疎遠でほとんど連絡を取っていない状況でした。
何かあったときは、配偶者のご兄弟の1人が対応してくれてはいたのですが、そのご兄弟も遠方にお住まいで、負担も大きかったため、生前から任意代理契約という財産管理契約を締結し、死後については、死後事務契約を締結し、遺言執行者にも指定されました。
ちなみにこれら任意代理契約・死後事務委任契約・遺言についてはすべて公正証書で作成し、事後の紛争が極力生じないようにしております。

各契約締結後、また遺言作成後は、「安心した。もう大丈夫。あんたに任せる。」としきりに仰っていました。その後、2年ほどでお亡くなりになられました。
ご自宅での最期を希望され、延命治療もしない旨を任意代理契約の中で定めていたので、入院や施設に入ることもありませんでした。そのためお亡くなりになる前数日は、往診の医師やケアマネージャーさんと連絡を取り合いながら、ご自宅に通いました。

同居の親族の方がいらっしゃれば、通常はその方が死後の手続き関係をされると思いますが、上記のとおりしなければならない手続きはたくさんあります。
これに、預貯金の解約、不動産の登記、株式や車の名義書換えなどなど財産関係の相続手続きもあります。これら財産関係は遺言執行者が行いますので、これらの遺言執行にかかる手続きも私がしましたが、遺言執行手続きについては、また別の機会にお話しします。

このように、近年、高齢化社会が進み、独居の高齢者が増えていたり、また少子化でお子さんがいらっしゃらない夫婦も増えている中、成年後見制度のみではなかなか対応できない事例もあります。なぜなら、成年後見人は、成年被後見人(後見対象者)が亡くなった時点で権限がなくなるため、死後の手続きは原則することができません。

このように何も対策しなければ、遺された親族や近しい方々に多大な労力をかけてしまったり、場合によっては、相続人不存在で財産が国のものになってしまったりします。

そのようなことがないように、遺言や死後事務契約などのある種の身辺整理的なものを考えることは私は有意義だと思います。

自分の死後のことは、自分自身関わることはできません。
だからこそ周囲に迷惑をかけまいか心配になったり、どうなるんだろうと不安になったりします。

漠然と不安だけど、実際どうすればいいかわからない。

そんな時は、ぜひ村田事務所までご相談ください。

一緒に解決策を探しましょう!