こんにちは、尼崎の司法書士の村田です。

8月ももう下旬に差し掛かり、朝晩も少し過ごしやすくなってきましたね。

さて今回は、タイトルが長くてすみません。
不動産関係や金融関係の業界の方以外は、中々何のこっちゃかわからないタイトルだと思います。
まあ、一言でいうならば、いろんな場所に散らばっている不動産をまとめて担保に取り、抵当権を設定するということです。

まず登記の申請は、各不動産を管轄する法務局ごとに行います。
例えば、尼崎市であれば、神戸地方法務局尼崎支局が管轄ですが、隣の西宮市は神戸地方法務局西宮支局が管轄となり、そのまた隣の芦屋市では、神戸地方法務局東神戸出張所が管轄となります。
また必ずしも各市町村に1局あるわけではなく、例えば、神戸地方法務局伊丹支局の管轄は、伊丹市に加え、川西市・宝塚市・川辺郡猪名川町も含まれます。

この法務局の管轄が同じで、対象債権(被担保債権)と抵当権者が同一であれば、1つの登記申請で同時に複数不動産に抵当権の設定登記をすることができます。なお、複数不動産の所有者が異なっても、抵当権の設定日が異なっても一括して申請することができます。
では、抵当権の目的となる不動産が複数の法務局の管轄にまたがる場合はどうでしょうか?
管轄が複数にまたがる場合、例えば3管轄にまたがる場合でも、同時に3管轄に申請すれば、同じ受付日付で抵当権の同時設定をすることができます(管轄が異なるため、受付番号は異なります)。
しかし、実務上は、そのような登記の申請の仕方はしません。これには、登録免許税の問題が絡んできます。抵当権の同時設定登記でも管轄がまたがる不動産にする場合は、原則それぞれの管轄における登記申請時に登録免許税が「債権額×4/1000」(0.4%)かかります。10万円であれば4千円、100万円であれば4万円といった具合です。
しかし、同じ管轄であれば、1つの申請でできるため登録免許税も1回分で済みますが、管轄がまたがっているという理由だけで、登録免許税が2倍・3倍とかかるのはおかしな話ですよね?
仮に債権額が100万円であり3つの管轄に対象不動産がまたがっている場合、4万円×3=12万円もかかることになってしまいます。そして、債権額が大きければ負担も大変大きなものになってしまいます。

そこで、負担軽減のため、既に抵当権の設定されている他の物件について、抵当権設定登記が完了したことを証する書面として登記簿謄本(全部事項証明書)を添付すれば、登録免許税が不動産1個につき1,500円となります。

例えば抵当権の対象となる不動産が複数あり、複数の管轄にまたがっている場合、管轄ごとに申請するのですが、A市・B市・C市と3市に存在する場合、順番は特にありませんので、仮にA市→B市→C市の順番で申請するとすると、まずA市管轄の法務局に申請し、数日後A市管轄の法務局での登記が完了したら、完了した記録の載っている登記簿謄本(全部事項証明書)を添付して次はB市管轄の法務局に申請します。そして同じように数日後B市管轄での法務局での登記が完了したら、完了した記録の載っている謄本(この時点でA市の物件とB市の物件に抵当権の設定登記がされており、共同担保目録もできあがっています)を添付して最後のC市の管轄法務局に申請します。そして、B市・C市管轄の法務局への申請における登録免許税は、それぞれ1,500円で済みます。
登記がすべて完了すると、受付の日付や受付番号は異なりますが、申請したすべての物件に抵当権の設定登記がされており、同一債権の担保を示す共通の共同担保目録が作成されています。

つまり、追加設定で行った方が圧倒的に登録免許税は安上がりなのです。

ここで、抵当権の設定については、銀行などの融資が絡んでいることがほとんどですので、たまに銀行など金融機関から本当は同時設定なのだから受付の日付がズレるのは、具合が悪いので何とかならないかというご相談を受けることもあります。

では、登記申請の受付日をすべての管轄で揃えて、なおかつ追加設定と同じように登録免許税が1,500円で行ける方法はあるのでしょうか?

実はあるんです。

ただこれは非常に実務的な方法で、一種の裏ワザ的な感じです。
当然、司法書士であれば知っているはず方法ですが・・・

また別の機会にでもゆっくりお話しすることにします。

気になった方すいません!!