こんにちは、司法書士の村田です。

先日、公正証書遺言の作成及び証人の立会いに行って参りました。
遺言者にご依頼を頂いてから4カ月近くという非常に時間がかかるものでした。

その理由としては、親族関係や遺言者の方の現在置かれている状況など様々な問題が入り組んでいるケースで一筋縄ではいきませんでした。

遺言は、法的な様式と内容が整ってれば、遺言をする人が自由に遺すことができます。

しかし、遺言をされる方の中には、死後の相続人間の関係や遺産の配分にかなり気を悩ます方もいらっしゃいますし、どちらかというとそういう人の方が多いと思います。
今回もそういう考えの遺言者の方からの依頼でした。

私も6回直接お会いして、その度に2~3時間話し込み、遺言者の遺志を踏まえながら、時には親族の方のお話も伺い、そこに法的な方法を交え色々と模索しました。

正直、今回の案件は事情がかなり複雑でしたので私もかなり悩みましたし、色々多方面からの検討をしました。

いつも私もある程度事例や具体例を交えて、お話しますが、今回は具体的な話をし出すと、キリがなくなりますので控えさせていただきます。

結論を言いますと、公正証書遺言は作成しましたが、遺言者の子の方についても同時に公正証書遺言を作成しました。つまり、親子で公正証書遺言を作成しました。
かなりレアケースでした。

遺言に絡めて任意後見・財産管理契約・民事信託の利用なども検討しましたが、諸事情あり今回それらの利用は断念しました。

今回のケースでは100%の正解はだれも現時点では出せるものではなかったと思います。
もしかしたら私の力不足の部分があったのかもしれません。

それでも・・・

遺言作成後に遺言を遺された親子お二人とも、とてもスッキリした顔で「先生、ありがとう。ようやくホッとしました。」と笑顔で言って頂けたのは、少なくとも今の時点でのお二人の遺志をくみ取ることができた内容の遺言を作成できたのかなと思います。

その言葉を聞いて、少しホッとしましたし、粘り強く検討し依頼者の方からお話を伺い、またご説明した甲斐があったなあと思いました。

遺言の相談については、当初から遺言者だけでなくその相続人候補者などの親族が一緒に相談に来ることも多々あり、場合によっては、遺言者よりも声の大きい親族の方が遺言者の財産の帰属について、主張されることもあります。
後々の相続人間での紛争を防ぐという意味では、もちろん遺言者自身が相続人候補者である親族の方々にも相談をし、意見を聞くことも重要であるとは思います。しかし、残念なことに遺言者が自分の意思に反してそういった声の大きい相続人に押し込められてしまうケースもあります。
本来、このようなことはあってはなりません。
今回のケースはそのようなことはありませんでしたが、私は専門家として遺言において何より一番大事なのは、遺言者の話に一番に耳を傾けることであり、遺言者の遺志をくみ取ることであることを決して忘れてはならないと常々思っております。

これからも難しいケースはあるとは思いますが、この気持ちを忘れず、粘り強く取り組んでいけたらと思いました。

遺言の作成・執行については、お気軽に村田事務所へご相談を頂ければと思います。