こんにちは、司法書士の村田です。

先日、中古マンションの売買に伴う所有権移転登記のご依頼を頂きました。
早速、お見積を作成するために、所有権移転登記にかかる登録免許税の計算に取り掛かりました。
登記簿謄本(全部事項証明書)を見てみると、敷地権となっている土地が5筆もあります。
敷地の対象土地が多いなぁと思いながら、固定資産評価証明書を見ると、売買契約書に載っていない建物が複数あります。
共有者として売主様の名前が記載しており、共有持分の記載もあります。また、1つを除いて家屋番号の記載もあり、評価額の記載もあります。種類としては、駐車場、集会場など・・・どうやら規約共用部分みたいです。

今回は、マンションの規約共用部分の登録免許税の計算についてです。
かなり実務的な話になりますので、先にいつもより退屈な内容であることは言っておきます。

まずは、マンションの共用部分について少し説明をさせていただきます。

まず、1室ずつ売買の対象となるようないわゆる分譲マンションは、法的には区分所有建物といいます。
1棟の建物があり、その中の各1室ごとに独立して所有権があり、売買の対象となるものです。
そして、その売買の対象となる1室を専有部分といいます。

次に、共用部分には、法定共用部分と規約共用部分の2種類があります。
法定共用部分とは、マンションに付随している階段や廊下・エレベーターなど専有部分を使用するにあたり、当然にみんなが使用する部分です。法定共用部分は登記の対象とはならず、登記記録は存在しません。
規約共用部分とは、それ自体が独立している集会所や駐車場などで、マンションの規約により共用部分として定められ、規約共用部分として登記されたものです。規約共用部分は、本来であれば、それ自体が独立しているので、それ単体で所有権移転の対象とすることができますが、規約共用部分である旨の登記をすることにより、登記上独立性が失われ、以後登記をすることはできなくなります。

法定共用部分も規約共用部分も専有部分の処分に付随しますので、専有部分の所有権が移転し登記がなされると、法定共用部分も規約共用部分も附随して移転することになります(共用部分は移転の登記はできません)。

また、マンションが建っている土地もそれ自体独立しているため、土地のみで所有権移転の対象とすることができますが、敷地権である旨の登記をすることにより、登記上独立性が失われ、以後登記をすることができず、共用部分と同じように専有部分の処分に従うことになります(敷地権)。そして、敷地権は専有部分などの割合により持分割合が決まっています。

登記上は、専有部分の所有権移転登記をするだけで、敷地権も共用部分も所有権移転の効力を第三者に対抗できることになります。敷地権については、登記の申請書に敷地権の記載はしますが、共用部分については何ら記載しません。

敷地権についても規約共用部分についても登記記録自体は存在しますが、それ以上の登記をすることはできません。法定共用部分については、そもそも登記記録自体存在しません。

しかし、登記をする際に必要になってくる登録免許税という税金は、敷地権も規約共用部分も法定共用部分も課税の対象になります。そして、登録免許税を算出する根拠となるのが固定資産評価額であり、その評価額が載っているのが固定資産評価証明書です。

通常、マンションの固定資産税評価証明書は、建物の専有部分と土地の敷地権の2つから構成されています。専有部分の評価額には、法定共用部分の評価額もあらかじめ含まれています。土地については、マンション全体の敷地の評価額が記載してあり、敷地権の持分割合が記載してあることが多いです。
今回の固定資産税評価証明書を見てみると、専有部分と敷地権については、通常の記載がしてありますが、規約共用部分については、6つ存在し、それぞれ持分割合の記載があります。登記記録を調べてみるとそのうち5つは規約共用部分の登記がされており、1つは未登記でした。
ここからが問題なのですが、6つの規約共用部分のうち、3つは敷地権の持分割合と同じなので、特に問題はないのかなと思ったのですが、他の3つは、敷地権の持分割合と異なります。
規約共用部分の登記がなされているのもなかなかお目にかかることもないので、念のため計算方法について法務局に確認しました。

すると、評価証明書記載の持分割合は無視して、すべて敷地権の持分割合で計算してくれとのこと。

えっなぜ?

理由を聞きましたが、はっきりとは教えてくれませんでした。
ぶっちゃけ敷地権の持分割合で計算したほうが、評価証明書記載の持分割合で計算するよりも登録免許税は安くなるので、依頼者にとってはラッキーです。
あまり突っ込んで、ヘソを曲げられてもいけないので、必要以上に突っ込みませんでしたが。

それにしてもいかんせん腑に落ちませんでした。

 

 

ということで今日は非常に退屈な内容だったと思います。
にもかかわらず、最後まで読んでくれた方はありがとうございます。
加えて、もし明確な理由のわかる方がいたら、教えてください。

 

あれ?今「いつもまぁまぁ退屈やで」って思った人! 誰ですか!?

 

あっ、そのうち1人は私でした(笑)